『ドン・キホーテの死生観』書評

現代の日本人にとっても思想的道標となる一冊

  20世紀前半に活躍したスペインの代表的哲学者、M・ウナムーノの思想を紹介。彼は「自分とは何か」「自国・民族とは何か」を問いつつ、スペイン人が「内なるスペイン」を深めながらヨーロッパへと自己を開くことによってこそ自国の再生があると主張。文化の特殊性と人間の普遍性の関係を考察した。
  
国際化が叫ばれる今、われわれ日本人も、自己を媒介としながら、どのように世界市民的な自覚を持つかという課題を担っているが、国際主義と国粋主義の狭間で人間性の回復を訴えたウナムーノから学ぶことは少なくない。著者の30年以上にわたる研究の成果。
                                                          (『カトリック生活』2003年11月号、表題=当HP)


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