『イエスとその福音』目次

第一章 なぜ聖書か?   聖書は神の言葉だろうか

T いろいろな疑問
  聖書は難しい 『公教要理』から聖書へ 疑問だらけ  

U 聖書を知ろう
  呼び方 どんな日本語訳があるか 聖書の構成  

V 新約聖書の成立
   新約聖書は五〇〜一〇〇年の間に書かれた 共観福音書の前にあった伝承 色々な種類の伝承  

W 聖書の正典(カノン)
  収集の過程 聖書聖典(カノン)の成立 正典成立の動機 @使徒後の時代 Aたくさんの書 B集会での朗読 C異端 (a)グノーシス派 (b)マルキオン 

X 「神の言葉」としての聖書

  「神の言葉」は絶対か? イエス・キリストこそ「神の言葉」そのものである 聖書の霊感(インスピレーション)と不謬性  

Y 信仰生活と聖書

  聖書の知的な読み方・霊的な読み方 教会の信仰に自分も与かる

第二章 旧約の意味するもの  その構成とメッセージ

T 旧約聖書の構成
  タナクとは 律法が一番大切 キリスト教では旧約聖書  

U イスラエル民族の歴史としての旧約
  ヤーウェ神との出会い 神と民との契約 契約条件としての十戒 二時期に大別 カナンに定住する ダビド王朝のゆくえ
  民に寄り添う預言者たち 外国支配の流れ 律法の公布と民族主義の高揚 ヘレニズム文化の浸透 迫害とマカバイ戦争    王制の復興、しかし…… ヘロデ家とローマの支配 滅亡に向かうイスラエル  

V 神と人間との歴史としての旧約
  三つの起源 @天地万物の起源――神と世界と人間と A人間の起源――「楽園」と「失楽園」 B信仰(宗教)の起源――  「信仰者の父」アブラハム 神との絆回復の苦闘 信仰のパターンとしての出エジプト  より深まった神とのかかわり    過去志向から未来志向へ 救いへの渇望  

W 私たちにとっての旧約
  私たちの旧約 救いへの「あがき」 新約に先立つ旧約 


第三章 イエスの時代   政治・経済・社会・宗教的背景

  さまざまな「背景」 聖書学の背景  

T イエス時代の一般的特徴
   開放性と独自性 

U 二重支配体制の成立
  イエスはいつ生まれたか ヘロデ大王と息子たち ローマ総督

V 支配体制
 (1)税制 ローマへの税 徴税人 神殿の収入 (2)ローマの駐留軍 (3)大祭司 (4)最高法院と執行部

W 宗教の形態
 (1)神殿 民族とその信仰の中心 神殿の構造 三大祭と大贖罪の日 下級祭司とレビ人 (2)サドカイ派 (3)ファリサイ派 分離派として 律法も伝承も大切 (4)会堂(シナゴーグ) (5)第三の社会層「地の民」 圧迫の構造没落する農民層 (6)熱心党 (7)エッセネ派・クムラン宗団  

X 私たちの背景として

個人を超える社会の力 国際政治と国内政治 セクト化 本当の人間となるために

第四章 イエスの使命   神の国のメッセージ

T 長い序奏
  一人の人間として (1)「ナザレのイエス」 生い立ち 蓄積と反すう (2)転換点―洗礼者ヨハネとイエス 私生活から公生活への転換点 ヨハネの告知 イエスのヨハネ評価 イエスとの連続性と不連続性 

U 神の国の告知
  神の王国、「バシレイア」 旧約における意味 宣教の開始

V 決定的な神の呼びかけ―「時は満ちた、神の国は近づいた」
  呼びかけと応答 定義ではなく性格 (1)神の一方的な働きかけ (2)救いの約束の成就 旧約の成就 (3)イエスと神の国は不可分 イエス自身がしるし み言葉の出来事 (4)まったき新しさ イスラエルの期待に反して 隠れた性格 重要性と見分けの難しさ


W 応答せよ―「悔い改めて、福音を信じよ」

 (1)悔い改めよ 自己転換 絶対優先 (2)信仰せよ 子供のように ひたすらさ 絶えず祈れ

X そして私たちは
  生のギアーチェンジ アヒルか白鳥か

第五章 天の父   どのような神を信じるのか

神の国の内実 イエスの教えと行いを見る  

T イスラエルの父としての神
  神を父とする 王やメシアが神の子 イエスの神理解の独自性

U アッバ、父よ!
  幼児語であるアッバ 初代教会も「アッバ」と祈った 信頼の呼びかけ イエスと父なる神との関係を示す イエスの使命――父を示すこと

V あなたがたの父
  私の父、あなたがたの父 信頼する神に満たされる 恵みに満ちた方に倣う

W 神の愛
  親切な雇い主のたとえ 放蕩息子のたとえ 「見失った羊」「無くした銀貨」 神の人間に対する徹底した善意 変わらない神の愛


X 今日、私たちの父として
  私たちにとって「父なる神」の意味 神を信じるとは、経験・交わり ファリサイ人の神関係と徴税人の神関係 社会にとって「父なる神」の意味 権威喪失の時代


第六章 愛の教え   山上の垂訓の精神

T 神の国の義とは
  行動への促し 神の意思を部分的に受け入れることはできない 神の意思を絶対的に優先する

U 山上の説教
  八つの幸い 山上の説教の中心テーマ 山上の説教の構造 第一部 律法学者にまさる義 アンチテーゼ 父の子となるための倫理 天の父のまったき新しさにならう 第二部 ファリサイ派の人々にまさる義 神の意思と一致するために 第三部 神の国の義 物に対して 人に対して 神に対して 神の国の注意事項 まとめ


V 教えから行動へ
  促しとしてのイエスの教え 善いサマリア人のたとえ わが身であかしする 主の祈り


W 私たちの生き方
  生き方の見直し 新しい目標設定 


第七章 奇 跡
   いやしと救い

T 奇跡の人イエス
  イエスの姿 奇跡伝承の担い手 奇跡の種類 時代背景 奇跡の史実性 いやしと帰還命令 悪魔払い 指導層との軋轢に


U 神の国のしるしとして
   奇跡は神の国のしるし 悪の支配への勝利宣言 ベルゼブル論争 イエスの奇跡の特徴 @見せるためではなく A恵みの現れ B簡素さ  いやしの核心 信仰といやしの関連 不信仰の場合 自然奇跡 自然奇跡のテーマ 自然奇跡の教えるもの 

V 奇跡の現代的意味
  奇跡の理解 今、奇跡はどこに? 希望の生き方へ 愛こそ奇跡


第八章 小さい人々との連帯   徴税人や娼婦のほうが先に

T イエスと小さい人々
  イエスの視座 イエスの神の国の使信 (1)徴税人 徴税人は嫌われていた 徴税人を弟子に ザアカイの話 (2)ゼーロータイ イエスの弟子「熱心党のシモン」 (3)女性 ユダヤ社会における女性の男性への従属 新しいチャレンジ=女性との交わり 男の身勝手さに抗議 多く愛したから多く赦された 神の愛を示すイエスの姿 (4)その他 異邦人・サマリア人

U 貧しい者の福音
  貧しい人々は福音を聞かされている イエスの心組み 宗教家らと神の国 貧しい人と神の国 大宴会のたとえ―金持ちが救われる難しさ


V 新しい生きがい・新しい社会
  貧しさの意味 富と名誉 力の方向性  



第九章 対 決   逆らいを受けるしるし

  逆らいのしるし  

T 律法
  律法学者・ファリサイ人 偽善者よ! (1)安息日 安息日は誰のため? 何よりも人の救い 「神の国」の必然 (2)清浄の掟 汚れとは 神の掟と人の伝承 すりかえ 人間の側に立った律法解釈 

U 神殿を清める
  出来事の時期について 神殿の政治・経済的重要性 出来事の経過 出来事の意味

V 納税問題
  政治問題に引き込む あなた方自身は神のもの

W 社会批判
  社会、国家

X 汝の敵を愛せ!
  ヒューマニズムと隣人愛 ワンランク上の愛を 「敵」を持つことと「愛する」こと  



第十章 イエスの運命   その苦しみによって従順を学び

  「史的イエス」の扱い方の問題 変化し、成長する人間 ヘブライ人への手紙五章七〜九節 

T イエスの祈り
   @通常のユダヤ人としての祈り A個人的祈り B祈りの内容 結論

U イエスの運命の変遷
  信仰の人イエス 神の国の宣布の時・ガリラヤの春 ガリラヤの危機 転換点あるインターバル 能動から受動へ 


V イエスの誘惑
  誘惑の内容 誘惑を通して勝ち取られた十字架

W イエスの知識
  イエスの人間としての限界 無知・誘惑・勘違いは人間の条件

X 等身大で信仰を生きる
  キリストの道を歩む 等身大の信仰  


第十一章 十字架のあがない   死のもたらす救い


T 史実としてのイエスの死
  ニサンの月十四日 死刑の理由 イエスの自分の死に対する考え方 なぜ受難史ができたのか  

U ご受難と十字架の黙想
  @ゲッセマネヘの道 Aすべての人の罪を担う B挫折 C杯 D裏切り E最高法院 F縄目を受ける Gピラト H茨の冠・鞭打ち

V 十字架の黙想
  十字架の言葉(一コリント11625) 神の愚かさ・神の愛 十字架の普遍的意味

W 新約聖書に見るイエスの死の解釈

  @神の意思 ・計画・必然 A代理の死 B罪のための犠牲 C買い戻し D神の和解 E死への勝利・生命への導き手  



第十二章 復 活   信仰のかなめ


T 聖書が語る復活
  復活なしにはキリスト教は存在しない (1)復活のケリュグマ (2)高挙の賛歌 (3)物語伝承 墓にまつわる伝承 墓の伝承と顕現物語の混淆 十二人への出現

U なにがあったのか―復活と復活経験
  確認できる史実 「出会い」としての復活経験 出会いの内容 出会いの客観面と主観面 事実の過程  

V 死者からの復活
  黙示的用語としての復活 付随する信仰 解釈用語を凌駕する現実

W キリストの復活の意義
  神からの確証 死への勝利 神の現存としてのキリストの現存  


第十三章 主キリストヘの信仰   神の子信仰の発生
  エンマウスへの道  出会いの経験から出発  

T 生前のイエスへの問い
  復活の光によって書かれた新約聖書 生前のイエスヘの問い―「この人は誰か?」 人々に与えた印象 

U 最古のキリスト信仰
  (1)高挙と再臨 高挙の意味するもの 終末の切迫感 マラナタ (2)霊肉キリスト論 ローマ人への手紙一章三〜四節以下 (3)種々の称号(タイトル) メシア 神の子 主 人の子

V 初期の発展
  (1)先在 (2)派遣 (3)創造の仲介・完成 (4)救いの完成者

W その後の展開
  共観福音書の視点 基本的な信仰 むすび



あとがき


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