『生命哲学』書評

「いのち」を考えるために最適の一冊

 「生と死を見つめる死生観の哲学」=「生命哲学」の確立を目指す。
 臓器移植、生命の発生、延命措置、過剰医療など、現代社会が抱える問題を取り上げながら、従来の生命倫理の問題点を鋭く指摘し、
21世紀は哲学の視点から生命倫理を見直すべきであると提言する。
 
倫理上の抽象的な原則を具体的状況とかけ離れた空論としないためには、両者を橋渡しする「実践的知恵」が必要だと説く。特に、「生命倫理に関して宗教が発言できるのか」(9章)、「性の挑戦に応える倫理があるのか」(10章)は、宣教の現場に大きな示唆を与えるに違いない。マシア倫理学の集大成。
                                                       (『カトリック生活』2003年9月号掲載、表題=当HP)


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